メディカル

血漿蛋白系の体外診断用医薬品でトップクラスのシェア、機能性ポリマーも世界に展開

日東紡グループでは、日東紡の100%子会社であるニットーボーメディカル(株)が体外診断用医薬品を軸とするメディカル事業と機能性ポリマーを軸とするスペシャリティケミカルス事業を展開しています。
血液や尿などから健康状態を調べる「体外診断用医薬品」は、健康診断や人間ドックで使用されており、健康な人にとっても身近な存在です。ニットーボーメディカル(株)の体外診断用医薬品は、原料から製品までを日東紡グループ内で一貫製造することにより、高品質と安定供給を両立しています。高い品質が評価され、世界中の医療現場で用いられており、日本国内では10を超える品目でトップシェアを獲得しています。
また、スペシャリティケミカルス事業では、独自性の高い機能性ポリマー(ポリアリルアミン・ポリアミンシリーズ)の開発・販売を手掛けています。化成品・医薬品メーカーや研究機関等と一体となった研究開発、顧客ニーズを捉えた製品提案が特長であり、ニッチ市場に強く、日本国内に留まらずグローバル市場へも積極展開を進めています。

事業のなりたち

化学繊維の研究から発展

メディカル事業は、1965年ごろ日東紡の旧化繊研究所で産声を上げました。当時の化繊研究所は、合成繊維の研究からファインケミカルへ指向をシフトし、「次世代を担う化学は生物化学である」という考えのもと、これまでの事業分野と全く関係のない新分野のアミノ酸ペプチド誘導体の研究を開始しました。この研究が成果となり、生化学系診断薬の開発を進めていきましたが、免疫学系診断薬の市場が拡大しつつあることもあり、1985年から免疫学系診断薬の原料となる抗血清を製造するInternational Immunology Corporation、Midland BioProducts Corporation(のちのNittobo America Inc.)と連携を取り、体外診断用医薬品の開発技術と抗血清の製造ノウハウを積み上げ、現在のメディカル事業の基盤が出来上がりました。

スペシャリティケミカルス事業の始まりとなったポリアミンスルホンも旧化繊研究所にて発明されました。旧化繊研究所はアクリル系繊維などの有機繊維を研究しており、その副産物としてポリアミンスルホンを発明し、発展させていきました。この機能性ポリマーをもとに新しい高分子ポリマーの開発を続け、顧客ニーズに寄り添った研究開発の結果、染料の固着剤やインクの定着剤など、生活に欠かすことのできない多様なポリマーを生み出してきました。

事業の紹介


体外診断用医薬品

独自技術とグループ内一貫製造で安定供給を実現

ニットーボーメディカル(株)は、免疫学分野、生化学分野、血液学分野を中心に体外診断用医薬品の開発、製造、販売を行っています。特に免疫学分野の血漿蛋白系体外診断用医薬品は1988年から製造を開始し「免疫のニットーボー」として、医療機関を中心に確固たる信頼を獲得しており、日本国内に留まらず世界中の医療現場を支え続けています。

体外診断用医薬品

機能性ポリマー

顧客と伴走することで潜在課題の解決を提案

スペシャリティケミカルス事業では、顧客ニーズに合わせた機能性ポリマーを開発しています。これまで、排水処理のための凝集剤から、紙や繊維、フィルムへのインクの定着剤、重金属の捕集剤などを開発してきました。顧客の製造現場へヒアリングを実施することで、顧客が認識している課題だけでなく潜在的な課題をも見極めて開発を行います。医薬品や自動車などさまざまな分野に製品を展開し、機能性ポリマーが持つ可能性を探求し続けています。

機能性ポリマー

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