ガラスクロスの最大の用途のひとつは、グラスファイバーの電気絶縁性、耐熱性、寸法安定性を生かした電気絶縁用基材です。
エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等と組み合され、電子機器(コンピュータ、通信機器、交換機等)のプリント配線基板材料として使用されています。当社の得意とするガラスクロス加工技術(開繊加工技術)を施すことにより、プリント配線基板の付加価値をより高めることができます。
注)全てのプリント配線基板にガラスクロスが使われている訳ではありません。
IPCスペック (抜粋) |
厚さ (mm) |
質量 (g/m2) |
密度(本/25mm) | 織組織 | |
---|---|---|---|---|---|
タテ | ヨコ | ||||
106 | 0.035 | 25 | 56 | 56 | 平織 |
1080 | 0.055 | 47 | 60 | 46 | 平織 |
3313 | 0.075 | 83 | 60 | 62 | 平織 |
2116 | 0.095 | 104 | 60 | 58 | 平織 |
1504 | 0.125 | 148 | 60 | 50 | 平織 |
1501 | 0.140 | 165 | 46 | 45 | 平織 |
7628 | 0.180 | 209 | 44 | 32 | 平織 |
デジタル技術の目覚しい発展に伴い、パソコン、スマートフォンに代表される電子機器の軽薄短小化、高機能化が進み、ガラスクロスに対する特性向上要求が強くなっています。
当社は、ガラス組成開発とその繊維化技術そして織物加工技術を基に、一貫メーカーの強みを活かしたガラスクロス製品の展開を行っています。
昨今では、コンピュータ、モバイル、通信インフラ等の高速・高周波化が進み、プリント配線基板への要求として、伝送損失を改善する低誘電材料が求められるようになりました。当社では、これを実現するために、従来のEガラスではなく、独自に開発したNEガラスヤーンを使用し、低誘電率ならびに低誘電正接を実現しました。
誘電率(1GHz) | 誘電正接(1GHz) | |
---|---|---|
Eガラス | 6.8 | 0.0035 |
NEガラス | 4.8 | 0.0015 |
低CTE(低熱膨張)特性及び高引張り弾性特性を持つTガラスヤーンを使用することにより、優れた寸法安定性と剛性アップを実現できます。(CTE:Coefficient of thermal expansion)
熱膨張係数(×10-6/℃) | 引張り弾性率(GPa) | |
---|---|---|
Eガラス | 5.6 | 75 |
Tガラス | 2.8 | 86 |
プリント配線基板の高密度実装、軽薄短小化に対応するための材料として、より薄いガラスクロスが望まれています。当社の極薄ガラスクロスは単に薄いだけではなく、レーザー、ドリル穴加工ともに微小径穴加工性に優れており、更に積層板特性としての寸法安定性、表面平滑性などにも優れた材料です。
IPCスペック | 厚さ | 質量 | 密度(本/25mm) | 織組織 | |
---|---|---|---|---|---|
(抜粋) | (mm) | (g/m2) | タテ | ヨコ | |
1037 | 0.025 | 24 | 69 | 72 | 平織 |
1027 | 0.020 | 19 | 74 | 74 | 平織 |
1017 | 0.015 | 13 | 95 | 95 | 平織 |
1010 | 0.013 | 10 | 95 | 95 | 平織 |