武永あかね グラスファイバー事業部門 福島研究所 2010年入社 農学部修了 社会に貢献する製品を、自分の手で創り上げたい

より良い研究成果を事業化に結びつけることが、大きな目標。

グラスファイバー研究に新しい風を

私は学生時代、農学部で植物細胞の研究を行っていました。基礎研究の日々は私にとって楽しいものでしたが、一方で、すぐには達成感が得にくいという基礎研究の特徴にとまどいも感じていました。そのせいか就職活動では、自分の研究成果がわかりやすく形として結実する仕事がしたいと考えました。縁あって日東紡に入社後、最初の2年は繊維に関わる研究を担当しました。その後、現在のグラスファイバー事業部門へと異動になり、現在はグラスファイバーに関する基礎研究・商品開発を行っています。基礎研究では新しいグラスファイバーを創り出す研究を、商品開発では顧客からの要望に応えるため、既存製品の改良や製造技術の確立を担っています。どちらにおいても設計、試験、分析・考察を繰り返すことで最終成果へとつなげます。私にとってグラスファイバーの研究・開発は学生時代に学んだ専門分野とは異なりますが、研究の進め方は同じです。私はむしろ専門分野が違うからこそ、新しい発想や視点でグラスファイバーを捉えることができると思っています。

基礎研究の成果の一つ。特許

福島研究所に異動後、数年間は基礎研究を担当しました。基礎研究に携わる人間にとっての「わかりやすい成果」の一つは特許出願です。日東紡の基礎研究を担う研究者の多くは、年次に関わらず特許を視野に入れた研究を行っています。基礎研究のスタート時には「この研究はうまくいくのか」「果たしてモノになるのか」と、迷いや焦りを感じるときがありますが、その思いと闘いながら根気よく前に進めていく延長線上に特許出願があると思っています。基礎研究は決して特許出願が目的ではないのですが、特許として認められるような技術・知見は、いずれ日東紡の大切な財産となり得るものです。私は基礎研究を担当している間で、複数の特許出願を実現することができました。特許出願には、誰もが納得するような論理的思考と実験データが必要になるため、初めての出願の際は、レポート作成にとても苦労しました。何度も推敲を重ね、やっと出願できた時の達成感は忘れられません。

いつか社会に貢献できる製品を生み出したい

現在は基礎研究から商品開発へと担当が変わりました。基礎研究は一つのテーマの実現に向けて比較的長期間にわたり実験を積み重ねていきます。一方で、商品開発は限られた時間のなかで顧客の要望に応えることが重要であり、根気よりもスピード感が求められるため、基礎研究とは違った緊張感があります。また、実験段階で実現できた製品が、問題なく量産できるとは限らないため、生産技術の確立も大切なテーマです。生産技術の確立については、関連する他部署を巻き込んでプロジェクトを動かすことになります。部署の垣根を越えて多くの人と目的を共有し、意見を出し合い協働することは、自分自身のステップアップにつながると感じています。世の中に自分が関わった技術や製品を送り出し、社会に貢献することは私が就職活動をしていた時からの目標です。更なる知識・経験を積み重ね、いずれはグラスファイバーのプロフェッショナルとして、社会に役立つ製品を生み出したいと思っています。